002 小悪党・スリ
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<スリ>

(へ、ちょろいもんだ。)
薄暗い路地に素早く入り込んだ少年の肩頬に笑みが浮かんだ。
手の中の皮袋は大通りですれ違った男の懐から掠め取った物だ。
さほどの重さはない。彼はわずかに眉を寄せた。
(ふうん。身なりが良かった割にゃ時化てんのな。)
一日の稼ぎとしては少なすぎる。
(さて……と、次はどの通りへ行こっかな。)
少年は再び複雑に繋がり合った細い抜け道を軽い足取りで歩き始めた。

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